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サラサーテのA音

2009.11.09 00:54  レコード棚から

以前からレコードを聴くのが趣味の一つでしたが、ヴァイオリンを始めてから、ヴァイオリンのCDを聴くことが多くなりました。

 その上、どこでどう間違ったか古い録音が好きで、数年前にはとうとう蓄音機まで(しかも2台!)買ってしまったので、蓄音機でかけるレコードも勢いヴァイオリンが多くなってきました。

 もともと、蓄音器で聴く昔のSPレコードはどうやっても大編成ものはよくありません。まあ、曲自体が長いと何枚ものレコードをとっかえひっかえ聴くのが面倒というのもありますが、やはり蓄音器で聴いて気持ちいいのは、まずは声楽、そして弦楽器、中でも小品なのです。

 これは、弦楽器の周波数帯域が人間の声にちかく、また、この比較的狭い周波数帯は昔のプリミティブな録音機材でも比較的そこそこ聞ける程度に録音、再生できたので、ふるーい録音でもそれほど違和感なく聴くことができます。(もっとも、SPレコード特有の雑音はどうしようもありませんが・・・。)

 ところでレコードが発明されたのは19世紀末で、ブラームスのピアノやチャイコフスキーの声などの録音は結構古くから残っているのですが、名前の通ったヴァイオリニストの録音は20世紀にならないと殆どありません。

 一番古いところで、あの「G線上のアリア」をヴァイオリン用に編曲した、アウグスト・ウィルヘルミのものといわれる録音が大英図書館に保存されているようです。これ、1890年頃ですから、今から120年ほど前の録音ですね。(一時、音声ファイルが公開されていたようですが、ダウンロードするのを忘れていました。)

 これは蝋管(シリンダー)への録音ですから、今の(?)レコードのような平円盤では、その発明者であるエミール・ベルリナーが売り出した一連の「ベルリナー・レコード」の中にあるヴァイオリンの録音が一番古い部類になります。

 ベルリナー・レコードの中で名前の残っているヴァイオリニストとしては、ブロニスラフ・フーベルマンのものがあります。1899年録音ですからちょうど110年まえということになります。この録音はCD(廃盤)に復刻されていて、聴いてみると結構聴ける音です。

 現在、普通(?)に聞くことのできるヴァイオリンの録音としては、サラサーテ、ヨアヒム、イザイなどの大作曲家が今世紀初頭、1905年くらいまでに残したものが最初でしょう。このあたりからは、CDでの復刻盤もそこそこ出ていますので、普段聴くヴァイオリンのレコードで一番古いのはこの頃のものです。
b0050920_7151960.jpg
 残念ながらヨアヒムの録音はもう最晩年のものであり、技術的に相当衰えているので往時をしのぶにもやや厳しいものがありますが、サラサーテとイザイの録音はまだまだ達者な弾きぶりを伺うのに十分な水準です。サラサーテは60才台とはいえ、達者に自作やバッハを弾いているのを聴くことができます。


 マニアの間では有名なこれらのレコード、実は録音当時、録音機の回転数が一定で無かったため演奏の入った溝の内側にもう一つ溝が切ってあり、そこにはAの音が録音されています。(右の写真の赤い部分)
xxxIMG_4649.jpg

 これ、一説にはサラサーテ本人が開放弦でAを弾いていると言われているのですが、要はレコードをかけるまえにこの溝を再生してそれがちゃんとAの音になるように蓄音機の回転数を調整するためのものなのです。

 さて、問題はこのA音。サラサーテのヴァイオリンのチューニングはどこに合わせているのでしょうか?最近はA=442hzでチューニングするのが普通ですが、当時はもうちょっと低く、440Hzだったとも言われています。

 そこで、いつも愛用のチューナーを使って正確に440Hzにチューニングしたサラサーテの開放弦です(笑)(とはいえ、実際にやってみるとどうしてもピッチがずれるので、そのずれの中心が440Hzになるように調整しました。)



・・・それにしても、これ、本当にサラサーテが弾いているんでしょうか?なんだか、私が弾いても変らないような音です・・・

 いくらなんでもこの記事、A音だけだと石礫が飛んできかねないので、続きをどうぞ。











 
 というわけで、サラサーテの弾くバッハのプレリュード。こういう風に弾くのがいいのかどうかは別として、めちゃくちゃ上手いですよ。よーく聴くと最後になにかつぶやいていますね。



 さらに蛇足。おなじみツィゴイネルワイゼンの後半部分です。当たり前ですけど、これも上手いですね。













 サラサーテのレコードは写真にあるスペイン盤。HMV163で再生、ソニーPCM-M10にて録音。
ムダにステレオ録音になっています(笑)
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タグ : 蓄音器 SPレコード サラサーテ

テーマ : バイオリン - ジャンル : 音楽

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この記事へのコメント

うわ~、すごい……;

私、六十くらいになった時にバッハの無伴奏ソナタとパルティータが弾けるようになってればいいなあと思って(壮大な夢;)バイオリン始めたんです。
先生に恐る恐る、最近になって申告してみたら「練習を続けていけば大丈夫」とは言ってもらえましたが。

……道のりは遠いなあ……

良いものを聴かせていただきました。
ありがとうございます。

i-hana | URL | 2009.11.08 23:36 | 編集

Re: タイトルなし

i-hanaさん

こんばんは

> 私、六十くらいになった時にバッハの無伴奏ソナタとパルティータが弾けるようになってればいいなあと思って(壮大な夢;)バイオリン始めたんです。

いいですねぇ。私も全曲とは言いませんが、一部でも弾けるようになりたいです。何年ぐらいかかるでしょうか??

> 先生に恐る恐る、最近になって申告してみたら「練習を続けていけば大丈夫」とは言ってもらえましたが。
>
> ……道のりは遠いなあ……

 私の場合、レッスンに通い始めた頃、師匠から「弾いてみたい曲ありますか?」と問われ、ある曲を挙げたら、師匠はそのまま話題を変えてしまいました・・・

 でも何時の日か弾けるようになるといいなぁと思っております。


> 良いものを聴かせていただきました。
> ありがとうございます。

いえいえ。サラサーテの演奏、なかなか楽しめると思います。いずれも1904年、パリ録音です。

credenza | URL | 2009.11.10 23:17

credenzaさんは、なんだかものすごくマニアックな曲を弾きたがって先生を絶句させたんじゃないかと想像してしまい、どういうわけかツボにはまっておかしくてたまらなくなってしまいました;

イメージだけで言ってます。済みません;

i-hana | URL | 2009.11.11 23:07 | 編集

Re: タイトルなし

i-hanaさん
こんばんは

> credenzaさんは、なんだかものすごくマニアックな曲を弾きたがって先生を絶句させたんじゃないかと想像してしまい、どういうわけかツボにはまっておかしくてたまらなくなってしまいました;

えーっ!そんなこと無いですよ。一曲はラフの「カヴァティーナ」でもう一曲はなにか忘れましたが、多分クライスラーって言ったように覚えています。

多分師匠は、「(もうちょっとしたら教本の代わりに)弾いてみたい曲」と言う感じで聞いたのではないかと思います・・・


> イメージだけで言ってます。済みません;

一体どんなイメージなんでしょう???(笑)

credenza | URL | 2009.11.12 00:04

>イメージ
時間もお金もそれなりにかけてきたものすごいクラシックおたく。

ち、違います?

同じ無伴奏でも「バルトーク」とかおっしゃって(バッハでもイザイでもなく)、先生を絶句させてみたり。
いやこの辺は完全に私の思い込みですが。
そうだったら面白いのにという願望も入ってますが。
いやいや、ええと;

つか、本当に失礼ですね、私;
退散退散;

i-hana | URL | 2009.11.12 14:50 | 編集

Re: タイトルなし

i-hanaさん
> >イメージ
> 時間もお金もそれなりにかけてきたものすごいクラシックおたく。

うーん、確かに多少は時間もお金もかかりましたが、「ものすごい」、「おたく」というのとはちょっと違うかもしれません(笑)。昔、時間もあった頃はよくオペラの天井桟敷に詰めていました。もちろん日本ではそんなこと出来ませんけど。

> 同じ無伴奏でも「バルトーク」とかおっしゃって(バッハでもイザイでもなく)、先生を絶句させてみたり。

 バルトークの無伴奏って綺麗な曲じゃないですか。イザイの方がものによっては聴きにくいとおもいますよ。まあ、どちらが難しいかと言うと微妙でしょうね。

> そうだったら面白いのにという願望も入ってますが。
> いやいや、ええと;

もうちょっと過激なものでないと面白くないと思います・・・

> つか、本当に失礼ですね、私;
> 退散退散;

いえいえ、どういたしまして。こういうの、慣れてますし(笑)

credenza | URL | 2009.11.12 23:56

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